飽くなき探求
シャンパーニュは極めて多様性に富んでおり、様々なテロワールやクリュが独自の個性を備えています。この多様性を1つのワインに集積させることは、画家が絵具の素材を丹念に選び出す作業に似ています。
メゾン設立当初から馴染みの農家が育てた葡萄を使い続けると共に、栽培区画を入念に選定しています。1つの村の特色ばかりを際立たせるのではなく、様々なテロワールを模索することで、個性的な表現を生み出し、明確なビジョンを持ってワイン作りに取り組んでいます。 葡萄畑とは、シャンパーニュに対する深い理解とどのようなワインを作るかという明確なビジョンを道標とする飽くなき探求によって作られていくものです。
葡萄
卓越した葡萄畑
ブルーノ・パイヤールは、ル・メニル・シュル・オジェ、オジェ、キュミエール、ヴォルネイなどシャンパーニュ最良のクリュを含む32haの畑を有しています。南部のレ・リセは特に格別で、誰もが認めるオーブの銘醸地です。100区画以上の畑は、それぞれに異なるテロワールを有しています。
このうち12haが特級畑に格付けされています。シャンパーニュに320ある畑のうち、僅か17の畑だけが特級畑の認定を受けていることを考えると、これは注目に値します。
今日、メゾンが必要とする50-60%の葡萄は自社畑で賄っています。
葡萄
環境に優しいスローな栽培方法
この他に類を見ないテロワールの尊重がメゾンの指針原則です。厳格さと繊細な気配りの両方が求められます。
要約すると
·葡萄の根が十分に成長し石灰質のミネラルを吸収できるよう、耕作には特に気を配ります。
·梢を短く剪定し、葉よりも根の成長に栄養が行き渡るようにしています。
·土壌に生息する微生物の多様化促進に着目するようにしています。
葡萄
情熱をかけた奉仕
マシュー·パングレ率いる栽培班は、ブルーノ·パイヤールのシャンパーニュに求められる期待値に見合う持続可能な栽培法を採用し、除草剤·殺虫剤は使用せず、手作業で耕作し一部に草を植え、定期分析に基づいた区画別アプローチと有機栽培農法を実践しています。
この持続可能な栽培については、他にも様々な小さなアプローチがなされています。畑の傍に薔薇を植えるのもこの一例で、地中の生物の多様化を促進する上、葡萄よりも繊細な薔薇が先に病気になることで、うどん粉病対策などを事前に講じることが出来ます。
垣根の両端に打ち込まれていた鉄杭を、見栄えが良く環境に優しいリサイクル·未加工のハリエンジュの木製の杭に替えました。
枕地に様々な花を植え土壌の生物多様化を図っています。様々な品種の花が蜂を集め、葡萄の授粉を促進しています。